或る店の生き残り策

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うちの娘二人と友人
この店に通い始めたのは「ALPINA」と名前が変わる前の「かやの木」の時代からなので20年以上になります。 三女(左端)が幼稚園に行く前に凄い臭いのチーズ料理を注文して平気な顔をして食べたのを覚えています。高校を中退して調理の専門学校に入って、調理関係の仕事を点々としているベースには幼い頃からの食体験が大きく影響しているのでしょう。 ※それから色々な事があって、今は車椅子です。
営業時間の案内
12歳以下お断り
 この張り紙が出てからもうかなり経ちます。 さいわい皆がその年代の頃は幼児・子供もOKだったので、誰かの誕生日の度によく行きました。オーナーの奥さんは気さくな方で、顔見知りになってからは我々を見つけたらテーブルのところに来て近況報告をされます。

夜の営業はやめたんですよ
 表の看板を見ずに入ったので、奥さんの報告を聞いて驚いてしまいました。調理はご主人と助手の方がされていたのが家庭の事情で助手の方がやめられて自分達夫婦も体力的に無理がきかなくなったので決断したと言う事です。

信楽に行く途中の
辺鄙な場所にあります

 山間の道路沿いで普通だったら1年も持たないような辺鄙な場所に建っています。ところが固定客はいるし、雰囲気に魅かれて観光客が次々に入ってくるので我々が一番乗りしてから見ている間にテーブルは殆ど埋まってしまいました。うちの家族は食事に時間をかけるので他のテーブルでは3組ほど客が入れ変わっています。今はトンネルが二つできたので家から30分で行けるようになりましたが以前は二つの山を超えるので1時間かかっていました。

スイス人が「国に帰ったようだ」
と叫んだ味

 最初に奥さんとお喋りするようになって聞いた話です。スイスに行ったことはありませんが、一度食べたら定期的に通いたくなる味です。盛り付ける量も現地に合わせているので全部を平らげると満腹を超えてしまいます。この店の面白いところは入ってくる客が何となく知的な雰囲気を漂わせたカップルやグループばかりで、大声で騒ぎ立てている場面は一度も見た事がありません。だからうちの子供達が小さな頃も此処では大人しくしていました。だからと言って奥さんやスタッフの女性がお高く留まっていると言う雰囲気は全くありません。堅苦しくないのに、静かで美味しい時が流れる気持ちの良い店です。

これも一つの存続方法
 味を変えずに固定客の期待を裏切らないように存続させる方法としてこれもありかなと参考になりました。息子さんはスイスで修行された後、東京でホテルのシェフをされていて、ここを引き払って息子さん夫婦の所に行くのも選択肢かもしれませんが、無理をせずに細く長く客に満足してもらうと言う選択はうちの家族にとっては嬉しい決断です。
(1月中旬〜2月一杯の定休日は毎年夫婦でスイスに行かれていると以前聞きました)
※もう一つ変わったのは道路を隔てた向かい側にスイス風のジオラマがあって山羊やアヒルを沢山飼っていたのが、今回いなくなっていました。子供が小さかった頃は動物を見て喜んでいましたが12歳以下お断りにしている今、負担になる家畜の飼育は止めても客は気にしていません。料理で満足させるのが本筋ですものね!!
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