KIWIの巻頭語

JULY1996

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●足元は、煉瓦の茶色と、人工芝の緑と、ブルーのプール。もう20数年も前に開園した公共施設ですが、真夏の鋭い光に反射して見事な色彩です。
●過日、水泳が不得手な息子を連れていきました。小学校の授業では、手を伸ばし顔を水につけて足をバタバタして前に進む、この初歩の動作がうまくできません。
●原因はすぐに分かりました。水への恐怖も手伝ってか、全身に力を入れ、カチカチになった身体で足をバタバタさせます。あれだけ固くなっている状態=カナヅチとはよく言ったものです。当然ながら、彼の意識とは逆にすぐに沈んでしまいます。
●「野球をする時、力を全部抜いて、球にバットを当てる瞬間に早く振るだけでボールは遠くへ飛ぶだろ。泳ぐのも同じ。まず力を抜く、そうすれば浮く。下から支えてやるから力を抜け」と言いながら水の上で天を仰がせ、お尻と肩の下を両手で支えてやります。
●「まだ力が入ってるよ」と、私も力を入れずにゆったりと語ります。「まだ肩に力が入っている、楽〜にして」。総ての力が抜けた時、頭は少し沈み.ますが身体は浮かんでいます。
●さてさて、大人。泳ぐことはできるかも知れませんが、日常でいつも力を抜いていることは難しいようです。 『氣』は充満していて力は抜けきっている。大いなるものへ、総てお任せ。なかなかこの心境になれません。
●息を、お腹の中から全部出す。さあ、深呼吸。深呼吸。
                     池田好隆

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