ヤップ幻視行

2000年8月

ホームページTOPへ

ヤップ島空撮
 一週間足らずのヤップ旅行で一番心に響いた事は、端から端まで歩いても15分ぐらいのヤップ一番の町(?)で見かけた、家族を引き連れたお父さんの顔がとてつもなく威厳に満ち溢れていたということです。一家は50代前半 のお父さん、その奥さん、19歳ぐらいの娘さんの3人連れでした。たぶんその娘さんには、数人の兄弟、姉妹がいるのでしょう。全員カラフルな腰巻き 一枚にゾウリ履きです、だからチャーミングな顔をした娘さんはトップレスで す!!

 たぶん一家はヤップ人の中でも低所得層に入ると見受けられました。 そのお父さんは先進国と言われる社会の中で評価されるような、知識や能力や富や権力は一切持っていない事でしょう。代わりに、いつ頃どのポイントに行けばどんな魚が釣れて、どの木のパパイヤはいつ頃収穫したら一番美味 しいか等の情報は、たっぷり持っているのでしょう。比較するものが無いときに人の表情は威厳に満ちたものになるのかもしれません。

 たんにこちらが色 眼鏡をかけて見ているだけかもしれませんが帰国してから見た、テレビに出 てくるどの顔よりも知的で自信に溢れていたように思います。気楽にカメラを 向ける気持ちになれなかったので、文章だけの紹介になりました。
食堂が直に海に繋がっている 庭に置かれた石貨
左:ディナー会場から早朝に撮影。日本の基準から見れば粗末ですが、現地ではトップレベルのホテルです。右:車のナンバープレートにザ・アイランドオブ・ストーンマネーと表示されているように、いたる所に石貨があります
 今回のツアーメンバーは精神世界探求以前からの仲間総勢9名で、そのうち 5人までが医療関係者で、それ以外は企業経営者達です。サイババさんに品 物を出してもらったり、突然涙が溢れ出たと言っても「鑑定してもらったんか?」 とか「胡椒を焚かれたんやろ」としか受け止めない連中ですが色々な面で見 直した部分があります。

 社会的に強者の部類に入る人間特有の、強引さ、我 侭、傍若無人、厚かましさ、計算高さはそれぞれに人一倍持っている連中です。3年前にそんな部分に嫌気がさして離れたのですが、全く違うタイプの人達ばかりと3年間付き合った後に接してみると、すぐに役立つ知識が豊富で、 面白い事や役に立つ事を自分で見つけ出す直観力に優れている事に気がつきました。

 離島に上陸したときも、こちらが少し歩いて村や島民を見つける事ができなかったのに「絶対誰か居るはずや」と言って、さらにどんどん歩いていった男は「村を見つけた、そこにいた日本語の喋れるお婆さんから、ヤッ プダンスを見に来ないかと誘われた」と言います。

 またガイドのアレックスが 教えてくれたシーフードレストランを探すときも、案内板に何も表示が無いので「この先には公的なオフィイスしか無いよ」と言っても絶対に有るはずやと言ってずんずん奥に入っていったら、行き止まりの場所に目当ての建物を見 つけたりします。メンバーの一人がひどい食中毒になり赤痢だったら全員検査されて帰国後の仕事に差し障りがでるかもしれない事態になりました。

 すると京都で トップの法医学医師の男が、ありとあらゆる薬の入った袋を旅行かばんから取 り出して「もっと早くから飲ましといたらよかったこれを何錠、何時間おきに飲 め」と言いながら、額の熱を測って「赤痢やコレラならこれこれの症状が出るはずや、これなら明日には良くなる」といったら、その通りになりました。

 臨機応変に応用できる知識と、自分なりの直感に基づいた物の見方、とらえ方に自 信を持って生きていると言う面では、先のお父さんと共通する部分があるのか もしれません。見えた聞こえたと言う人の話を唯一正しい情報と信じて、有名な誰かさんの推薦するパワースポットに行って、霊的に私は成長した、他の進化していない人とは住む次元が違う等と思っていた、ある時期の自分を反省する旅になりました。

草むらに横たわるゼロ戦 光っているゼロ戦の脚
右:0戦は55年前に破壊されたその場所で、ひっそりと草に埋もれていました。左:ステンレスで造られた脚部は、まだピカピカ輝いています

メニューへ