映画「NANA」と
制外者(にんがいもの)

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本の表紙
明治維新で変わったのは医学だけでは無いという事
  西洋医学の限界に気付き、伝統医学を見直す動きが盛んになっています。それに伴い明治維新を再考する議論の中で、裏の天皇史についても様々な人が本を書いたり講演をしています。ところが明治維新で変わったものは、それだけではなかった事がこの本を読んで理解できます。

芸能だけに絞って話を進めます
 この本に書かれている事を考えていくと、あまりにも話が多方面に広がっていきますので芸能だけに絞ります。歌舞伎者と言う言葉からは、珍妙な格好をする新しいもの好きと言うイメージしか連想できませんでした。ところが制度の外にある遊芸民は、膠着した社会体制の根底を揺さぶる告発者として、中世社会に大きな影響を与えてきた事がこの本には書かれています。

明治維新は制度の外にある制外者(にんがいもの)を
体制の中に組み込みました

 日本を急速に西欧化する過程で、明治政府は日本の恥部として遊女や遊芸民の管理統制を強めていきました。その流れは昭和の30年代まで続きました。その結果、今の60代の多くの人達の意識の中から西欧的なものは先進的でスマート、アジア的なものは猥雑で不恰好で遅れているという固定観念が抜ける事はありません。朝の食卓からご飯、味噌汁、干物が消えてしまったのは今の30歳代の親達(60歳代)の意識が引き起こした現象です。日本でテレビ放送が始まって、繰り返し流されたのは強くてカッコいいアメリカンヒーローの出てくるドラマでした。
映画「NANA」の登場人物は賎民を意識して
描かれているのか?

 以下は映画の紹介文です現在爆発的な人気を誇っている矢沢あいの同名少女漫画が、中島美嘉と宮崎あおいを主演に迎え実写化された。“ナナ”という2人の女の子を主人公に、等身大の恋愛と友情を描いた群像劇。物語は原作の5巻目までを忠実に映像化しており、原作ファンでもキャスティングやストーリー展開を違和感なく楽しめる。特に中島が歌うライブシーンは圧巻で“ナナ”のイメージそのもの。

話がもう一つ見えないと思いますが
 映画の中で中島美嘉と松田龍平が演じる登場人物は、音楽で認められる以外に世に出るチャンスが無い存在として描かれています。この二人を身分制の外にあった遊芸民と位置付けると、他の登場人物は社会的な立場を保障された者として描かれています。そして彼らが日常を過ごすのは過去には悪所と位置づけられた場です。但し現在の悪所と言える場には秩序を破壊するパワーはありません。芸能についても、スポンサーと言う強力な統制機構が働いています。政治にもそのようなパワーが無いのは、今は多くの民衆がそれほど大きな変化を望んでいないと言う事でしょうか?

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