ルンルの会:
潜水医学から
るん・るを考察する

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ガダルカナルの海
思いついたきっかけは・・・昔読んだ本
35年前にスキューバダイビングを始めた頃、国内ではPADIもNAUIもありませんでした。民間によって運営される唯一の社団法人があって、インストラクターもボランティアでした。そんな訳で、学科といっても死なずにエクジットできる最低限の知識を先輩が伝授してくれると言う状況でした。

ある時クラブの先輩が、アメリカの医学博士が書いた潜水医学の本を見付けてきて「皆で勉強してみようか」と提案しました。これがまた難しくて読み終えるのに随分時間がかかりました・・・と記憶しています

ハイパーベンチレーションとブラックアウト
命がかかった勉強だったので、今でも内容を覚えているのは自分でも不思議です。その中でるん・ると関係が有るかもしれないのは、素潜りの危険な技法と警告されているハイパーベンチレーションです。

私達が呼吸している大気は窒素78% 、酸素21%、アルゴン(AR)1%弱、その他0.1%と言うことです。今回ポイントになるのは、その他に含まれる二酸化炭素(Co2)です。

私達の呼吸を司っているのは、肺の或る部分に蓄えられた微量のCo2なのです!皆無意識で呼吸をしていますが、「そろそろ呼吸をしなさい」と脳から肺に指示が来る前に、そのCo2封入センサーから適切な情報が伝えられているのです。

そのセンサーの機能を一時停止させるのがハイパーベンチレーション (過呼吸)です。 ※呼吸を停止しない限り、ハイパーベンチレーション自体は危険なものではありません。

限りなく息を吐き出すと・・・・
その或る部分に蓄えられたCo2まで吐き尽すと、通常より長く呼吸を停止しても苦しくなりません。ジャック・マイヨールが素潜り深度記録にチャレンジする前に、船上で極端な深呼吸をしているのはその為です。

陸上の場合は、脳が必要とする濃度の酸素を含んだ血液が行かなくなって危険な状態になる前に、たとえ失神(ブラックアウト)していても呼吸は再開されるはずですが、水中では溺れてしまいます。

睡眠時無呼吸症との関連
今問題になっている睡眠時無呼吸症も無縁では有りません。列車運転中のブラックアウト以外に、以下のような危険性もあるという事です。無呼吸症では心肺機能に負担が掛かり脳の酸欠を招くことから、死因は脳梗塞、心筋梗塞やその他の合併症などがあります。睡眠中や朝方に死亡する例が多いとされています。10年程前に、素潜りでスピアフィッシング(水中銃による魚捕り)中に心筋梗塞で死んだ京都の歯科医師の場合は、夢中になって魚を追ったために、限界を超えた酸欠常態になったのかもしれません。無呼吸症とは違い、肉体の限界を分かっていてギリギリのところで自分の意思で浮上を始めているのが大深度素潜りチャンピオン達です。

映画「グラン・ブルー」の中で・・・
拡張した意識でイルカとコミュニケーションしている幻想的な場面がありましたが・・・・血中の酸素濃度が下がると意識の拡張が起こり易くなるようです 。るん・るでおしっこをチビルほど息を吐き出すと同時に限りなく力を緩める事で相乗効果があるのかもしれません。

但しジャック・マイヨールは自殺してしまいました・・・・
意識の拡張体験が、いわゆる幸せな人生とは直結していない事に気付かされます。彼の場合、水中では自分の意思で浮上の決断をしていましたが、陸上ではうまくコントロールできなかったのかもしれません。

意識の拡張体験は目的ではなくて過程にすぎないと言う事でしょう。自分の意思で決断して浮上したら太陽を拝む事ができるのは陸上も同じですね。

睡眠時無呼吸症とるん・るの呼吸停止の違い
るん・るで極端に緩むと、代謝機能が下がり酸素消費量も最小限になるために呼吸が一時停止する場合があります。次第に血中の酸素濃度が低くなり、二酸化炭素の比率が高くなると、ある時点からとんでもない現象が起こると言う事です。意識の拡張が起こるわけですが、睡眠時無呼吸症の状態とは違い苦しくないし、はっきりと状況を把握しているので呼吸の再開は穏やかです。ところが睡眠時無呼吸症の場合は苦しくなって必死で呼吸を再開する為に脳に与えるダメージが大きい訳です。

それ以外の方法で血中の酸素濃度を低くするには
宮崎駿さんをはじめとしてクリエーターにヘビースモーカーが多いのは上記の考察と無関係ではないと思われます。過去には煙草よりも強力な手段として大麻が使用されていた時代もあります。修験者が最終段階でもうもうと煙を立ち込めたお堂に籠もるのも同じ効果を期待する為だと理解できます。

どんな場所でも、合法的に効果を発揮する方法として、るん・るはよくできていると今更ながら気付いたしだいです。

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