ルンルの会

DEATH
EDUCATION
(死の教育)

98年11月

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エリザベス・キューブラーロス画像
エリザベス・キューブラーロス
 精神世界探求の大先輩Hさんが、上智大学哲学科教授アルフォンス・デーケン博士のテレビ講座を連続で録画したビデオテープを下さいました。
  以前から漠然とですが、今の子供達に必要なものはDEATH EDUCATIONだと感じていました。性教育や道徳教育や同和教育には力を入れるくせに、文部省を頂点とする教育行政は死の教育には眼を背けます。  

 精神世界の勉強を始めて、エリザベス・キューブラロス博士の「死の瞬間」を読んで突然関心を持ちました。それ以来「神智学」を始めとして、ありとあらゆる角度から生と死の問題に取り組んでみました。

  結論にたどり着いたわけではありませんが、今子供達にDeathEducationが必要な事だけは分かります。私事で恐縮ですが、家の4人の子供達にとってラッキーだったのは、実に多くの死に立ち会ってきたと言う事です。子供達は既に2回臨終に立ち会って、涙を流し、骨拾いを経験していますし、ペットについては犬2匹、猫3匹を涙を流しながら皆で埋めています。  

 私の子供達が自分なりの面白い生き方をしている背景には、小さい頃からのこのような体験が役立っているように思います。私自身は年下の従兄弟が2人、一人は高校1年の時に白血病で、もう一人は大学4年生の春に、大丸の屋上から飛び降りて死んでいます。このような事はデーケン教授のビデオを見て始めて気が付いたことなのです。ビデオの中で教授は、ドイツやアメリカやカナダで使用されている、幼児や小学生向けのDeathEducationの素晴らしい教材を紹介しています。

  具体的に授業がどのように展開されているかを、見聞きしているうちに、日本の教育が精神的なレベルでは全く遅れている事を痛感しました。第二次世界大戦が終り、GHQは文部省にも様々な干渉をしてきました。軍国主義教育を一掃すると言う名目で、実は一番大切な部分を意図的に抹殺したようです。今それを怨んだり、悔やんだりしても意味が有りません。時代は教育の根本的な改革を必要としています。気が付いていないのは、文部省以下の教育行政です。現場の先生は行政のピント外れと、親のエゴと子供達の得体の知れない変化にとまどい、苦しんでおられます。  

 幸いな事に、新指導要領で総合学習と言う新しいシステム が導入されます。 そして、今のところこのシステムで何をどう教えるかは明確になっていません。と言うより、文部省もそれを取り巻く識者も方向を示す事が出来ないのでしょう。ここで、教材業者という立場を最大限に利用してDeathEducationの導入を進めて生きたいと考えています。
※2015年現在、事態は逆の方向に進んでいます。本当に解決すべき問題から目を逸らし、 競技スポーツが奨励され、明るさ、元気良さだけが正しいと国を挙げて煽っています。

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